居酒屋・立食そば店・日本映画などをレビューしています。

【週間日記】2016年6月26日(日)~7月2日(土)

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<前週はこちら> 目次 1 6月19日(日)横須賀「天国」は酒飲みにとってまさに天国2 6月20日(月)ブラタモリ横須賀…

6月26日(日)Instagram活用推進

目が覚めてすぐInstagramをもっと活用しようと思い立つ。HDR写真をInstagramに投稿していくことにして、これまでのHDRでない写真は全て削除。このブログとの連携を強化したいので、ここを見て「Instagram Feed」というプラグインをインストールし、サイドバーにInstagramが表示されるようにしてみる。5時半過ぎに大山方面へと出かけ、本日は「鳥椿」をチョイス。キンミヤの一升瓶をキープし酎ハイ。キャベツ、冷や奴、ハムカツ、ホウレンソウのおひたし、など。ここのハムカツは絶品。

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6月27日(月)国民投票に潜む危うさ

朝からイギリスのEU離脱に関するいくつかのブログ記事を読む。情報にうとい高齢者とか日本で言ういわゆるマイルドヤンキー層が「EUにいたら難民がさらに増えて生活がもっと苦しくなる」というポピュリスト(大衆迎合主義者)の情報操作によって、あまり深くも考えずに「離脱」に賛成した。しっかり自分で様々な情報を得て比較検討できる都会の高学歴層や感度の高い若者は総合的に判断して「反対」だと。つまり良識派はそのデメリットの大きさを理解しているので反対しているにもかかわらず、愚民のせいでとんでもないことになってしまった…と。しかし「だから愚民はダメなんだよ」で終わらせてはダメ。愚民と良識派がわかり合える努力をし、離脱後により良い方向へ事態を導いていくことが必要…か。思ったのだが、このような国益を大きく左右するような影響力が大きな問題に関しては国民投票とか住民投票に委ねちゃダメ。もしやるとしたらプロレスみたいに3本勝負にすればいい。当然、3本目の両リンは禁止の完全決着ルール。午後4時過ぎに家を出て酒場に向かう。途中このところ読んでいた「昭和芸人 七人の最期 (文春文庫)」を読了。実に面白かった。5時15分ごろ酒場に到着。先客は2名。どちらも飲み方がきれいで好印象を持っている人。ホッとして酎ハイを飲み始めたところ、1杯目を飲み干そうとしている辺りで、1人が帰ったのと入れ替わりで4人組がドカドカと入ってくる。見ると既にどこかで飲んで来ている様子。たちまち大将から「飲んでいる人はもう飲まない方がいい」攻撃を受け退出。声がでかくてガーガー騒ぎそうな連中だったので帰ってくれて助かった。静けさを取り戻した店内でいつもの通り酎ハイを4杯で1時間ほど。

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今回は「昭和芸人 七人の最期 (文春文庫)」をご紹介します。 目次 1 エノケン、ロッパ、金語楼など7名の晩年を紹介2 …

6月28日(火)火曜日は休肝日

朝から雨で肌寒い。このところスマホに「データをSDカードに移動してください」という旨のメッセージが頻繁に出てくるようになった。当初は無視していたが、どうやら写真データが増えすぎて、スマホの空き容量が少なくなっているようだ。調べてみると移行すべき写真データの容量は10GB以上。手元のマイクロSDカードは最大で4GBのものしかない。何回か手分けして移す手もあるが面倒なので、この際、大容量のものを買おうと思いアマゾンで注文。64GBで1880円。安くなったものだ。午後、アマゾンプライムで映画「もらとりあむタマ子」を見る。何の期待もせずに見始めたが妙に味がある作品。ショッキングな事件が起こるわけでもなく、劇的な恋愛ストーリーが展開されるわけでもない。東京の大学を出たものの就職せずに甲府の自宅に寄生する娘と妻に逃げられた父親の日常を淡々と描いているだけ。ダラーッとふてくされた表情でカレーをこねくり回しながら食べるタマ子役の前田敦子。演技というより素に近そう。近所の写真館の中学生が妙な存在感を放っていて笑った。午後6時前に朝オーダーしたSDカードが到着。こちらのサイトを参考にしてデータを移行する。本日は休肝日。少し飲みたい気分をセブンイレブンの「あずきもなか」を食べて押さえ込む。

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6月29日(水)歴史を学ぶ重要性

風もなくどんよりと曇った一日。昨日夜、ニュースZEROで桐谷美玲が「応援上映」がブームというレポート。アニメ映画を見ながらペンライトを振ったり、かけ声をかけたりする観客の様子を流していた。画面には「コスプレでかけ声“応援上映”」というテロップ。最近始まったトレンドみたいに紹介していたが、コスプレしたり、ストーリーに合わせて観客がセリフを言ったり、同じアクションをしたりと、ほぼ同じことだったらもう30年以上前に「ロッキー・ホラー・ショー」でやってたし…。それ以前だって映画館で健さんや寅さんに声援や拍手、かけ声を送るというのは決して珍しいことではなかった。このように自分たちが「新しいトレンドだ」と思ってやってても、実はもう何十年前に同じようなことが流行っていたことは他にも結構たくさんあるはずだ。歴史を知ること、歴史から学ぶことは大事。昼過ぎ、アマゾンプライムで映画「チチを撮りに」を見る。あれ。いい映画じゃないか。午後4時から恵比寿で取材があるため2時半頃に家を出発。午後6時前に終わり、地下鉄で酒場へ。途中「未来に先回りする思考法」を読了。山田風太郎の「戦中派焼け跡日記 戦中派日記 (小学館文庫)」を読み始める。6時50分ぐらいに酒場に入ると先客は1人客2名と2人客1組。なんとなく好感を持っている知った顔の方の一つ席をおいた隣に腰掛けて飲み始める。2杯目の酎ハイを飲んでいると、お隣さんから「水曜日は一見さんが多いと思いませんか」という話を振られる。そして「最近は一見さんでもネットで情報を仕入れてきているのか、常連が頼むようなツマミをオーダーしますね」と。それは私も常々感じていたこと。おそらくネットで「この店はこのツマミがおすすめ」「これを頼むのがツウ」といったことを読んできたのだろうが、そんなの無視して失敗してもいいから自分が好きなものを頼めばいいんだよといつも思っていた。ここに書いてあることに近い思い。お隣さんは数分ほど話した後、サクッと帰っていった。おそらく40半ばの方だろうが名前も職業も知らない。いつも通り酎ハイ4杯で1時間ほど。

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今回はアマゾンプライムで見た「チチを撮りに」をご紹介します。 ある日母親から「大切な話があるから本日6時に集合せよ」と招…

6月30日(木)山田風太郎の観察眼

一日中曇りで雨は降らず。午後4時過ぎに家を出て酒場へ向かう。電車内で山田風太郎の「戦中派焼け跡日記 戦中派日記 (小学館文庫)」の続き。昭和21年1月27日、後楽園にサーカスを見に行った話。当日の様子が事細かに描写されており、まるで目の前でサーカスを見ているかのよう。観察眼の鋭さ。それを的確に文章化する筆力。すごい。5時15分頃に酒場へ。入る前、青年が酒場の外観写真を撮影していた。SNSで拡散などしてくれなければいいが。入って酎ハイの1杯目を待っていると、その青年が入って来てビールを注文し、つまみはお新香と肉豆腐をオーダー。そして30分ぐらいでお勘定。引き戸を開けて出て行く音を聞きながら、SNSで拡散しないことを再び願う。自分自身、いろんな店をこのブログで紹介しているのに、それを棚上げして勝手なことを願っていることは十分承知している。でもこの店だけは勘弁してほしい。いつも通り酎ハイ4杯にニラのおひたし、イワシの酢の物ときんぴら、エシャレット、白菜の朝鮮漬けで1時間ほど。帰宅後、NHKの「ファミリーヒストリー」で赤井英和。後半、対大和田正春戦のことや映画「どついたるねん」など赤井自身の話も出てくる。そして見慣れた西成の風景が随所に登場。昨年の春から夏にかけては月に1回のペースで飲みに行っていたが、秋頃から大阪出張の仕事が激減し、前回この街で飲んだのは1月。随分間が空いてしまった。久々に行きたいな…と。そういえばスーパー玉出で毒入りのフグをまるごと一匹売っていたらしい。西成でなくて天神橋店だそうだが、さすがというか何というか。

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7月1日(金)粋な注文

蒸し暑い一日。アマゾンプライムで映画「ジョーカーゲーム」を見始めるがどうもストーリーについていけなくて30分過ぎで中断。国家権力が自分たちの役に立ちそうにない若者を、権力の犬の象徴である先生を使って選別・排除するというチープでステレオタイプのストーリーにうんざり。以前読んだ柳広司のミステリー小説「ジョーカー・ゲーム(角川文庫)」が原作なのかなと思っていたのだが全然違った。まあ、ストーリー紹介や写真でそうじゃないと思っていたが、それでもひょっとして面白いかもと見てみたのだが。午後4時過ぎに家を出て酒場へ。本日の山手線の運転、急加速・急減速が多くやや荒い。昨日は20代後半ぐらいの女性運転手だったが非常にスムーズで安心して乗れたのに。午後5時過ぎに酒場へ。先客は1名。1杯目の酎ハイを飲んでいると、大将からうちわを渡される。今年2回目。夏の風物詩。後から来た2名はいずれも常連さん。一人はつまみに「ところてん」を、もう一人は入ってくるなり「本直し」をオーダー。「本直し」はみりんと焼酎を混ぜたものでもっぱら夏の暑気払いに飲まれる。甘いので私は遠慮しているが。お二人とも季節にピッタリのものをさりげなく注文されるところなど、さすがよくわかっていらっしゃる。こういうのを粋と言う。本来の飲まれ方を知りもしないで冬なのに「オレはこんな飲み物も知っているんだぜ」と通ぶって「本直し」をオーダーしたりする奴らとは違う。店内は時折発せられるオーダー以外は全員無言。ボリュームを抑えめにしたテレビの音だけが流れている。そんな落ち着いた雰囲気の中で1時間ほど。なんか気分がいいので、いつもは電車で帰宅するがたまにはバスで帰ってみようと思い立つ。いろは会商店街のアーケード街を通って土手通りに出てバス停へ。5分ほどで来たバスに乗り、大関横町、荒川区役所前、新三河島駅前、田端新町、王子駅前、西巣鴨と経由して1時間弱で池袋に到着。ずっと立っていた。

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7月2日(土)「だまされた」という責任逃れ

NHKの朝の連続テレビドラマ「とと姉ちゃん」は本日でようやく終戦を迎えた。先日、小林よしりのりがブログで「戦時中の描写がワンパターンだ」というテーマで書いていたが、私もこの1~2週間それに近い何かもやもやした想いを抱いていた。加害者は軍や戦意高揚派の区長や国防婦人たちで、その他の人たちは一方的に彼らにだまされた被害者だったのか?「その他の人たち」も開戦当初は日本軍勝利の報道に、まるでワールドカップで日本代表が勝った時に渋谷のスクランブル交差点で繰り広げられるような乱痴気騒ぎをしていたのではないか。旗色が悪くなった終盤のみを意図的に抜き出して描き、ことさら悲惨さだけを強調するのは片手落ちではないか。私たち世代は子供の頃からこういった描写を何百回と見せられている。もちろん戦争は絶対やってはいけないが、何も考えず軍部やマスコミの言うことを鵜呑みにして戦局に一喜一憂している当時の人たちをしっかり描くことも必要。そして、そのような大衆、いや愚衆というべきか?は被害者であると同時に戦争に荷担した加害者でもあったのではないか。本日は「いつも思うんだけど、日本は太平洋戦争を始めるもっと前に日中戦争をやっているということが意識にない人が多過ぎるよね……。日本は太平洋戦争で初めて戦争に突入した史観とでもいうか」というTwitterまとめも読む。この一連のツィートの中で紹介されていた伊丹万作の書いた「戦争責任者の問題」と題した文の以下の指摘が非常に的を得ている。

多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みながみな口を揃えてだまされていたという。私の知つている範囲ではおれがだましたのだといつた人間はまだ一人もいない。ここらあたりから、もうぼつぼつわからなくなつてくる。多くの人はだましたものとだまされたものとの区別は、はつきりしていると思つているようであるが、それが実は錯覚らしいのである。<中略> だまされたものの罪は、ただ単にだまされたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになつてしまつていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである。

この文章は本当に素晴らしいので、忘れないように続く部分も引用しておく。

このことは、過去の日本が、外国の力なしには封建制度も鎖国制度も独力で打破することができなかつた事実、個人の基本的人権さえも自力でつかみ得なかつた事実とまつたくその本質を等しくするものである。そして、このことはまた、同時にあのような専横と圧制を支配者にゆるした国民の奴隷根性とも密接につながるものである。
それは少なくとも個人の尊厳の冒涜、すなわち自我の放棄であり人間性への裏切りである。また、悪を憤る精神の欠如であり、道徳的無感覚である。ひいては国民大衆、すなわち被支配階級全体に対する不忠である。
我々は、はからずも、いま政治的には一応解放された。しかしいままで、奴隷状態を存続せしめた責任を軍や警察や官僚にのみ負担させて、彼らの跳梁を許した自分たちの罪を真剣に反省しなかつたならば、日本の国民というものは永久に救われるときはないであろう。
「だまされていた」という一語の持つ便利な効果におぼれて、一切の責任から解放された気でいる多くの人々の安易きわまる態度を見るとき、私は日本国民の将来に対して暗澹たる不安を感ぜざるを得ない。
「だまされていた」といつて平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう。いや、現在でもすでに別のうそによつてだまされ始めているにちがいないのである。
一度だまされたら、二度とだまされまいとする真剣な自己反省と努力がなければ人間が進歩するわけはない。この意味から戦犯者の追求ということもむろん重要ではあるが、それ以上に現在の日本に必要なことは、まず国民全体がだまされたということの意味を本当に理解し、だまされるような脆弱な自分というものを解剖し、分析し、徹底的に自己を改造する努力を始めることである。

午後6時過ぎに大山方面に。いくつか店をのぞくがどこも賑わっていて入れず。しょうがないので電車で上板橋まで。日曜日に行った「鳥椿」の上板橋店に行ってみるとカウンターが空いていたので入店。キンミヤの小ボトルで酎ハイを飲む。こじんまりしたいい店だった。

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