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【居酒屋紹介】宇部新川「屋台やきとり」。割烹風のお店の駐車場スペースにある常設の焼き鳥屋台。

山口県宇部市の「屋台 やきとり」は、割烹風のお店の駐車場スペースにある屋台の焼き鳥屋。炭火で1本1本丁寧に焼いた焼き鳥が楽しめます。

場所はJR「宇部新川駅」からANAクラウンプラザホテル方面に徒歩5分程度行ったところ。この日は午後に宇部新川に着いてホテルにチェックインし、午後7時前に最初に入る飲み屋を探して駅付近を歩いていました。すると漁師料理・寿司「べにや」という店の駐車場に「やきとり」と書かれた赤い暖簾を掲げる屋台があるじゃないですか。興味をひかれビニールシートの脇から中をのぞくとお客さんはおらず、40歳くらいの店主らしい方が何やら作業をしておられます。「いいですか?」と聞くと「どうぞ!」と。中に入るとコの字型の屋台。キャパは8名程度でしょうか。

カウンター内は手前に炭火の焼き台、そして奥には冷蔵庫。こんな大きな冷蔵庫があるということは、移動式ではなくて常設の屋台ということですね。裸電球がいい感じ。その昔、五反田の池上線ガード下にあったこんな雰囲気の常設屋台で毎夜飲んだくれていたことを思い出します。

着席してメニューを見ていると「ズボンの裾を焦がさないよう注意してください」という言葉と共に、店主が火鉢を私の足下に持って来てくださいました。

さてメニューはこちら。瓶ビールが580円。チューハイ各種が400円とやや高めの設定ですが、このロケーションだったら許せる範囲。下の方には「当店のやきとりの食べ方 タレ物には、山椒を、塩物には、ガーリックパウダーをかけると、また違った楽しみ方が出来ます。」というアドバイスが書いてあります。

その裏側は焼き鳥類のメニュー。使用しているのは山口県産の長州鶏。もも、ささみ、皮などの一般的な焼き鳥が1本160円。ソリレス、せせり、合鴨つくね、豚バラは1本180円。ソリレスとはモモの付け根近くにある肉でいわゆる希少部位の一つ。

ドリンクは最初に瓶ビール(サッポロ黒ラベル)をオーダー。続いてチューハイレモンを頼んだところ品切れ中ということで、グレープフルーツにしました。

焼き鳥はまずはハツと鳥皮。どちらも塩で。見ていたのですがこの店主、焼き方が実に丁寧。慎重に焼き具合を見極めながらベストな状態に焼き上げていくという感じ。そして出てきたのがこちら。メニューにあったアドバイス通りガーリックパウダーをかけていただくと、ハツは適度な弾力がありジューシー。そして皮はパリパリと香ばしい。

次にささみわさび。しっかりとした肉質。噛みしめると旨みが口の中に広がります。

野菜モノも欲しいので「塩っぺキャベツ」(180円)を頼みました。「塩っぺ」というのは兵庫県たつの市に本社を置くブンセン株式会社の商品で要するに塩昆布。私も子供の頃からよく食べていましたが、東京では見ないので目にしたのは実に40年ぶり。それをキャベツに添えたのが「塩っぺキャベツ」。つまりこれ、通常で言う塩昆布キャベツですね。ごま油がかかっています。

しばらく客は私一人状態。店主は私に話しかけるでもなく、焼き鳥を焼いたり、火加減を調整したりといった仕事に専念しています。気さくにどんどん話しかけてくる店主も嫌いではありませんが、こういう寡黙な方って職人っぽくてなんか好感が持てますね。

そして約20分後。40代後半ぐらいの恰幅のいい男性が来店し、少し後に30代前半ぐらいでしょうか、やや緩めのボディラインの女性が合流しました。昼はOLをやってて夜スナックのバイトをやってるお姉さんが、客のオッサンと同伴出勤前に一杯やるみたいな感じです。オッサンはここによく来るらしく、「来週の水曜日に一人連れてくるから豚バラとっといて」などと店主に言っています。出た!常連アピール。その後も盛んに店主に話しかけています。まあいいけど。このワケあり風カップルの話をBGMにもうしばらく飲みたい気もしましたが、焼き鳥も食べ終わり、甘ったるいグレープフルーツサワーにも飽きてきたので2杯目を飲み切ったところでお勘定。店主は「ありがとうございました」と金額が書かれた小さな紙をスッと差し出したのでした。ごちそうさまでした。

<地図>

<店舗データ>
◎住所:山口県宇部市中央町1-4-24 べにや店頭
◎交通手段:JR「宇部新川駅」から徒歩5分
◎営業時間:17:00~24:00
◎定休日:日曜日

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