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【全国の名店紹介】久留米「焼鳥 五右衛門」昭和の雰囲気が色濃く漂う路地で、自分史上最高レベルの串焼に出会う。

過去に紹介したお店で、これぞ名店と思った店の紹介記事を再掲します。今回ご紹介するのは福岡県久留米市の「焼鳥 五右衛門」です。なお記事の内容は、営業時間が変わっていたので変更していますが、価格などは当時(2017年5月)のままにしています。値上がりしている可能性があります。ご了承ください。

1950年開設のアーケード飲食店街

久留米の「焼鳥 五右衛門」はクオリティの高い串焼が楽しめるお店です。場所は西鉄久留米駅から明治通りに沿ってJR久留米駅方面に約8分ほど歩いたところ。

翌朝に再び行って撮影した写真で紹介しますと、明治通りのワシントンホテルの道路を挟んで斜め向かいに「日吉村」と書かれたアーケード飲食店街があります。ここは1950年にもともと近くの闇市にあった約20店の小売店が集まって開設した「日吉市場」がルーツ。昭和の雰囲気を色濃く残した、実に魅力的な一角です。トタンのアーケードは開設時から修繕しながら使用され続けているそうですよ。

今は約10軒の飲食店があるんですが、この「五右衛門」は入ってすぐ一番手前。

夜になるとこんな感じで赤ちょうちんと看板に灯が灯り、さらに魅力を増します。

美しさに目を奪われるネタの数々!

そんな灯りに誘われて引き込まれるように店に入ると、店内は焼台を取り囲むL字型カウンターが8席に、2人掛けのテーブルが二つというこじんまりとしたつくり。壁や暖簾、メニューなど店全体が焼鳥の煙にいい感じに燻されていて、カウンターも年季が入っています。時刻は午後8時15分頃。ちょうど早い時間のお客さんが帰った後みたいで、先客はおらず、嬉しいことにお店を独り占め状態。

着席してまず瓶ビールを頼み、焼き物をオーダーしようとネタケースに目をやると…。

おおっ、あまりのネタの美しさに目が奪われます。全国の数百という店で焼鳥のネタを見てきましたが、これほどキレイなものは初めて。実にほれぼれします。思わずご主人にお願いして撮影させていただきました。ピンク色の豚バラに、鈍い銀色の光を放つサバ。

そしてピカピカと輝くキビナゴはいかにも新鮮そう。オクラやレンコンは一つひとつ丁寧に豚肉で巻かれていて彩りも鮮やか。

砂ズリやイカも輝いてます。プチトマトを肉で巻いたトマト巻きはまるくてプリッとしていてなんだかキュート。ウインナーさえも間にタマネギが挟んであり、一手間加えてあります。

これは見ていて飽きません。感心したり、撮影したり、ビールを飲んでいたりしているうちにお通しが出てきました。透明で一部がブルーになった涼しげな器に盛られているのはトマト、キュウリ、レタス、ブロッコリー、レンコンなどの野菜、そして鶏皮の唐揚げ、ササミ、甘辛く味付けされた豚バラ肉も添えられています。実に手の込んだ一品。

そしてまず焼いていただいたのがキビナゴと鳥身。焼き方はじっくりと火加減をみながら実に丁寧。絶妙なタイミングを見計らって供されます。

次にイカとサバ。サバは脂がのっています。

ネタは全て国産で新鮮なものを厳選

確かあと2本頼んだはずなんですが、写真を撮り忘れていますね。それぐらい興奮していたのかな。できればもっともっと食べたかったのですが、この日は午前中に小倉で2軒はしごした後、ビールを飲みながら博多、久留米へと移動。さらに久留米でもすでに1軒で飲んでおり、残念ながらここまで。

ご主人によると、焼鳥をはじめとするネタは全て国産。新鮮なものだけを厳選しているそうです。ラッキーなことにこの日はすいていましたが、前日は医者の団体が来店し、この時間(午後8時半頃)にはネタのほとんどがなくなっていたとか。控え目ですが、言葉の端々にものすごいプライドを持って仕事をされていることが感じられました。今度は1軒目として万全の体調で行ってみたい店です。ごちそうさまでした。

<地図>

<店舗データ>
◎住所:福岡県久留米市日吉町26-43
◎交通手段:「西鉄久留米駅」より徒歩8分
◎営業時間:17:00~2:00
◎定休日:年中無休(年に4~5日休業)

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