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【立ち食いそば】青森「株式会社大谷製麺所 直売所」老舗麺工場の直売所で青森のソウルフード「雲谷そば」を堪能!

青森市の「株式会社大谷製麺所 直売所」は、立ち喰いそば感覚の気軽さで青森のソウルフード「雲谷そば」が楽しめる店です。

創業90年以上を誇る老舗製麺所

大谷製麺工場は大正15年創業の老舗。工場自体は青森駅からクルマで15分ぐらいの県道120号線沿いにあって帰りに青森空港行きバスからも見えたのですが、ここはその工場の直売所。場所は青森駅東口を出て新町通を100メートルほど進み、アウガ新鮮市場の角を右折し最初に交差点・古川一丁目交差点を左折してすぐ。通称「ニコニコ通り」の一角。2013年までは今の場所から徒歩3分ぐらいの「いろは通り」にあったそうです。店頭には黄色と白のノボリが風に揺らめいています。

お店には「(株)大谷製麺所工場 直売所」「津軽大谷そば」という白い看板、そして「立喰そば」という木製の立派な看板が掲げられています。そしてやや唐突感がありますが、ソフトクリームのオブジェがちょこんと置いてあります。

「雲谷そば」って?

この日はウィークデイの午前10時少し前。中途半端な時間ですから先客はおらず、店員さん二人体制で営業されていました。入口を入ってすぐ右手の自動券売機でチケットを買って、店員さんに渡すと、テーブル席に案内され水を持ってきていただきました。一息ついて店内を見ると、店の左側にはそばやうどん、やきそばなどの麺が販売されているショーケース。その前に4人掛けテーブルが3つ並んでいます。

奥に厨房があって、その前が4席のカウンター席となっており、テーブル席と合わせるとキャパは16席。「立喰い」の看板こそありますが、ゆったりと座って食べられます。メニューは製麺所直営ということで、そば、うどん、細うどん、きしめん、そうめん、中華そばと麺の種類は豊富。トッピングは山菜がイチオシで、その他にえび天(130円)、かき揚げ(60円)、揚玉(30円)、玉子(30円)。壁には「そば粉100パーセント 雲谷そば 大谷製麺工場」と書かれた紺色の暖簾が飾ってあります。


この「雲谷そば」は「もやそば」と読みます。私は読み方さえわからず、その場でググりました。そこで出てきたサイトの情報によりますと…、

雲谷そばは青森市の雲谷地区から酸ヶ湯地区にかけての区域で昔から食されているご当地蕎麦。地元で収穫される雲谷蕎麦の身の芯の部分のみを使ってつくられるそば粉100%の蕎麦。身の芯の部分のみを使用している為、蕎麦の色は白く食感は一般の蕎麦に比べさっぱりしています。

とのこと。キョロキョロと店内を見回しながら出来上がりを待ち、約5分で出てきたのがこちら。「かき揚げ山菜雲谷そば」(510円)。

透き通ったつゆの中に見えるそば。そしてかき揚げ、ネギ、山菜が浮かんでいます。

そば粉10割のそばは更科同様白っぽい。

ポツポツと切れたそばの独特の味と食感

昆布とかつお、にぼしで出汁をとったつゆは、昆布の風味が前面に出ており、まろやかで優しい味です。そして驚いたのがそば。柔らかくてポツポツと切れており、長さは5センチ~10センチぐらい。知らなかったらそばの切れ端が混じっているんじゃないかと思うでしょう。普通、そばを食べるのは“手繰る”という表現がピッタリなんですが、このそばの場合は箸で“つまむ”とか、つゆと一緒に“すする”という感じ。そば自体の味はさっぱりしています。なんか面白くてどんどん箸が進んでいきます。山菜はワラビ。かき揚げは小エビにニンジン、春菊(?)などの野菜が入っており、衣が厚く、つゆを吸うにつれてフワフワになっていくタイプ。で、食べている間に一人、また一人とお客さんが入って来て、うどんやラーメン、やきそばなどの麺を買っていかれます。地元に根ざしたお店なんですね。日本全国でいろんなそばを食べてきましたが、この雲谷そば独特の食感・味は初体験。まだまだ味わったことのないそばがあるんですね。ごちそうさまでした。

<私の評価(5段階)>
★★★★☆ 4.2(気に入った!)

<地図>

<店舗データ>
◎住所:青森県青森県青森市古川1-11-1
◎交通手段:JR「青森駅」から徒歩5分
◎営業時間:9:00~17:00
◎定休日:日曜日

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