今回はAmazonプライム
で見た「ちゃんと伝える」（園子温監督）をご紹介します。
えっ、園子温監督がヒューマンドラマ！？
「エログロ」の印象が強い園子温監督としては珍しいヒューマンドラマ。
ストーリーはこんな感じです。
父が病に倒れ、初めて父に向き合おうとする息子・史郎(AKIRA)。限りある時間のなかで、史郎は父(奥田瑛二)との大切な約束を果たそうとする。ところが…
公開当時のインタビューによると、
この作品をつくるきっかけとなったのは「父の死だった」そうです。
父親の死というのは、数ある人生の出来事の中でも
人生観が変わるぐらいのインパクトがあります。
私は3年前に経験しましたが、少なからず人生観が変わりました。
人はいつか必ず死ぬものなのだなと
「死」をより身近に感じるようになりました。
全ての人に明日があるとは限りません。
感謝の気持、謝罪の言葉など、
いつか言おう、いつか言おうと思って先延ばししていたら、
相手に伝えられないままになることもある。
だから伝えたいことがあれば、ちゃんと伝えておかなければいけない。
そんなメッセージが込められた映画です。
見ていると身近な人の顔が浮かんでくる。
主演はエグザイルのAKIRA。
映画初主演ということで公開当時は話題を集めたらしいですが、
地方で働く普通の会社員役を結構自然に演じています。
その彼女を演じる伊藤歩がいいですね。
奥田瑛二や高橋恵子といったベテランもいる中、
圧倒的な存在感を示していました。
どんな終わり方をするのだろうと見ていましたが、
考えられる限り、これが一番いいだろうという終わり方で、
あれっ、園子温監督としてはまとも過ぎてもの足らないぐらい。
この映画を見ていると、後悔と共に
誰も父や母など身近な人のことを思い浮かべると思います。
私の場合は、最後に父親と二人であの酒場で飲んで、
感謝の気持ちを伝えたかったな、と。
＜予告編＞
＜映画データ＞
◎監督：園子温
◎出演：ＡＫＩＲＡ、伊藤歩、奥田瑛二、高橋恵子、高岡蒼甫
◎再生時間：1時間48分
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◎過去の園子温監督映画のレビュー
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