2019年11月の1ヶ月間に アマゾンプライムで 見た映画をまとめておきます。
彼女がその名を知らない鳥たち(2017年/白石和彌監督)
男女のいびつな愛情を描いた映画。 蒼井優と阿部サダヲの二人ともスゴい役者さんだわ…というのが見終わったすぐ後の印象 。ラスト近くに出てきた阿部サダヲが仲間たりと飲んでいた「いこい」という酒場が実にいい雰囲気だったので調べてみたら、大阪中津の店。2~3回行ったことがある酒場だった。
<映画データ>
監督:白石和彌
出演:蒼井優、阿部サダヲ、松坂桃李、竹野内豊
<好み度>
★★★
そこのみにて光輝く(2014年/呉美保監督)
この作品で描かれているのも男女のいびつな愛情。この映画は何と言っても池脇千鶴。圧倒的な存在感で実にエロい。彼女を愛する男性役として登場する綾野剛のダークな感じや菅田将暉のチンピラっぷりもいい。舞台は函館で、札幌や小樽とはまた違う独特の空気感が全体に漂っている。主人公の二人はこの先どうなっていくのだろうか。
<映画データ>
監督:呉美保
出演:綾野剛、池脇千鶴、菅田将暉
<好み度>
★★★
すべては海になる(2010年/山田あかね監督)
ここ10年ぐらいでパワハラ・セクハラの基準が劇的に変わったので、今見ると違和感を感じまくり。例えば、書店員役のサトエリと店長役の松重が柳楽宅に向かう途中の会話。松重がサトエリに向かって「胸のでかい女は頭が悪いって、昔ね、僕が若い頃はよくそんなこと言ったんだけど今そんなこと言う人いないでしょ。なぜだと思う?胸の大きい女が増えたんだよ。そんなに珍しいもんじゃなくなった。昔はさ、恐かったんだよね。見慣れないものは恐いでしょ。だから頭悪いとか言って排除しようとしたんだな」というのだが、この発言、今だったら即セクハラ認定で一発アウト。そもそもこの会話自体が唐突で、なぜこのシチュエーションでこのセリフが必要なのか全く理解できない。ラストは絶望した柳楽が明日への希望を見出して終わる的な感じになっているが、何の具体的な解決にもなっておらず場当たり的。突っ込みどころ満載なのが逆に面白い。 劇中劇で安藤サクラが出ているのが見所か。
<映画データ>
監督:山田あかね
出演:佐藤江梨子、柳楽優弥、要潤、松重豊、安藤サクラ
<好み度>
★★★
ロストパラダイス・イン・トーキョー(2009年/白石和彌監督)
先日見た「彼女がその名を知らない鳥たち」の白石和彌監督作品ということで見た。知的障害者と性という重いテーマを持て余し気味。印象的だったのが、奥田瑛二の激しい暴力シーン。圧倒されたというか引いたというか。ラストはそこで終わるのかよ…と、投げっぱなしのバックドロップ 。主人公三人はこれからどうなるんだよ。一人ひとり考えろということか。ただ、内田慈は独特の存在感があっていいなと。
<映画データ>
監督:白石和彌
出演:小林且弥、内田慈、ウダタカキ
<好み度>
★★★
オーバー・フェンス(2016年/山下敦弘監督)
先ほど紹介した「そこのみにて光輝く」と「海炭市叙景」(熊切和嘉監督)、そしてこの作品は、函館市出身の作家・佐藤泰志の小説が原作。“函館3部作 ” と呼ばれていて、この作品は最終章的な位置づけらしい。舞台となる職業訓練校は ワケありの人たちの集まりで、まるで刑務所みたいに描かれている。蒼井優の演じる女性のエキセントリックさはハンパなく、蒼井優の本領発揮。最後は予想通りすぎてあっけなく、これで終わりかよ…という感じ。 主人公の二人は一応仲直りしたみたいだけど、この先どうなるんだろうか。途中出てくる函館の飲み屋街に心ひかれた。エンドロールで不気味なBGMの正体はノコギリだったことが判明。 見た方がいいと人には勧められないが、暗めで独特の空気感が漂っていて自分は好き。
<映画データ>
監督:山下敦弘
出演:オダギリジョー、蒼井優、松田翔太
<好み度>
★★★