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【居酒屋紹介】亀有「江戸っ子」亀有の関所でここでしか飲めない特製ハイボールをいただく。

この日、青砥で仕事が終わったのは午後3時半過ぎ。朝の天気予報で言っていた通り、最高気温は35度の猛暑日となりました。冷房の効いた室内から外に出ると、モワッと熱風が体を包み込む感じ。青砥駅まで歩いて帰るという営業氏と別れ、道路の反対側の亀有行きバス停に向かいます。5分後にバスが来て10分ちょいで亀有駅に到着。時間を確認すると午後4時少し前か…。さてと、どうしましょう。どこかでビールを飲みたい気分です。

目的の酒場を探して駅付近をうろうろ

確か亀有駅周辺に有名な酒場があったはず。ただ記憶が曖昧で店名を全く思い出せず、当然場所もわかりません。リサーチも兼ねてしばらく駅付近を探してみましょう。まずはカラフルな両さん・中川・麗子像のある南口から。

結構居酒屋は目につくものの、どこもまだ営業していませんね。次に北口にまわってみます。

みずほ銀行の隣にある「立呑酒場道楽」という店が営業しているようですが、探している店ではないですね。その先を右にマクドナルド方面に進み、少し歩くと公園が。ああ、これが有名な亀有公園ですか。余裕があれば写真でも撮影するところですけど、今は酒場を探すのが最優先課題。もう一度北口のロータリーに戻り、さっきと反対の左の道を進んでみましょう。

道路の両脇の街灯を見ると「中通り商店街」という看板がかかっています。上の写真の矢印の方向に100メートルぐらい進み「レンタルスペース カメアリ座」と書かれた看板があるビル手前の道を右折すると、ありました。ああ、ここですよ。「亀有の関所 もつ焼 江戸っ子」という看板の下にオレンジ色のテント。その下にかけられている「もつやき」と書かれた白い暖簾が、夏の夕方の風を受けてかすかに揺れています。

開店とほぼ同時に入店。

時刻は4時20分を過ぎたところ。「いらっしゃいませ~」という威勢のいい男性の声に迎えられ、右側の入口から男達が次々と入っていきます。どうやら開店したばかりで、並んでいた方たちがちょうど入店するタイミングだったみたいですね。ちょっと様子を見ようと思っていったん通り過ぎ、道路の反対側から様子をうかがっていると、左右の入口に次々と先輩方が吸い込まれていくじゃないですか。もう、これは入るしかない! そう決意して左側の入口から入店すると「いらっしゃいませ~」という男性店員さんの声が耳に飛び込んで来ました。

店内はコの字型のカウンターになっており、右側がイスありのカウンター、左側が立ち飲みカウンター、道路に面した正面も立ち飲みスペースがあります。入店した時点でイスありカウンターには7~8名、立ち飲みカウンターに4名のお客さん。ウィークデイの午後4時台ということもあるでしょうけど、お客さんはほぼ50代以上の男性で、8割方が一人客。空いていた立ち飲みカウンターの中程にスペースを確保し、目の前にいた女性店員さんに「瓶ビールお願いします」と注文します。ほどなく運ばれて来た瓶ビールをコップに注いで一口。あ~、美味い。やっぱり暑い夏の日の最初の一杯は格別ですね。さて、焼き物を注文しましょう。目についた壁のメニューを見て「すいません。焼鳥4本、塩で」と先ほどの方にお願いします。一息ついて店内を見渡すと正面カウンター手前に焼台があり、メガネの男性が次々と入る焼きものの注文に対応しています。この暑さの中、ご苦労様です。

この店でしか飲めない特製ハイボール

カウンター内には4~5人の店員さんがスタンバイ。皆さんベテランで安心感がありますね。お客さんの飲み物を見ると、ビールを飲んでいるのは私と対面にいる男性だけ。その他はほぼ全員が入ってくるなり「ボールちょうだい」と、この店特製のハイボールを注文されています。そう言えば壁には「週刊現代で東京で一番!と言われた 特製ハイボール 当店でしか飲めません 360円」と書かれた紙が貼ってあります。そしておよそ5分。「はい、焼鳥・塩です。」と焼鳥が来ました。

早速七味を一振りして一口いただくと柔らかくてちょうどいい焼き具合。よし!いいぞ、ビールだ、ビール。楽しくなってきましたよ。「レバー、シロ、ナンコツ、カシラ、たれで」とか「モロキュー」など、店内にはお客さんからの注文の声が飛び交っています。その時、隣に入ってきた男性の「ボール、氷入りで」という声が聞こえました。なるほど、この店ではデフォルトは氷なしで、入れて欲しい場合はそう言うんですね。瓶ビールを飲み終えたので、私もハイボールに移行しましょう。先輩に習って「ボール、氷入りで」と店員さんに注文すると、なんか常連になった気分。やってきた特製ハイボールを味わうと、炭酸は弱めで色は黄色がかっていますが、甘さはあまり感じません。確かに他店では味わったことのないハイボールです。面白いなぁ。

1杯目のハイボールを飲み終えると、まだ焼鳥が1本残っています。というわけで「ボールおかわり。氷入りで」と空いたグラスを店員さんに渡します。この頃になると既に飲み終えて帰って行かれる方も。さすが、この地で長く営業を続けている亀有の関所。“長居は無粋”ということをお客さんも良くご存じです。2杯目のボールを3分の2ほど飲んだところでいい感じに酔っ払って来ました。次々とお客さんも入ってくることですし、残り3分の1を一気に飲み干して、私もお勘定。「ごちそうさまです。瓶ビールにボール2杯」と告げると、店員さんがすばやく計算してくれて「ありがとうございます。1560円です」。お勘定を済ませて「ありがとうございました」という声を背に受けて店を出て外に。ああ、まだ全然明るいですね。スマホで時間を見るとちょうど午後5時。店に入って35分。初めての店でしたが、いい感じに年季が入ったカウンターは、妙に落ち着いて楽しかったなぁ。夕方になり少し涼しくなってきたことですし、これから常磐線に乗って南千住で途中下車して、もう一軒寄っていくことにします。両さん、また来ます!

<地図>

<店舗データ>
◎住所:東京都葛飾区亀有5-32-1
◎交通手段:「亀有駅」北口から徒歩3分
◎営業時間:16:30~20:30
◎定休日:土曜日・日曜日・祝日

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